亡きリーダーのレシピで作る「清和のおせち」
新たな挑戦の始まり
熊本・山都町のJAかみましきでは、今年も「招福おせち」の準備が進んでいますが、その裏には感動的なストーリーがあります。
今年は、長年おせち作りを支えてきた飯星誠子さんが、71歳でこの世を去ったため、リーダー不在でのスタートとなりました。
「おせちは続けられない」と思ったメンバーたちですが、飯星さんの残したレシピのノートが発見され、彼女の味を引き継ぐことを決意しました。
このような強い絆があったからこそ、彼女のレシピが命の源になっているのです。
数十年の歴史を超えて
「招福おせち」は旧清和村時代から販売されているロングセラー商品で、地元の農家や主婦たちが一緒になって手作りしています。
1987年から飯星さんがメニューを開発し続ける中、彼女の情熱は地域の人々の生活に深く根ざしてきました。
彼女は数年前からがんを患いながらも、電話越しに味付けのノウハウを指示する姿は、まさにプロフェッショナル。
彼女の影響力の大きさを改めて感じます。
心を込めた手作りのおせち
今年のおせちは、山都町産のユズ皮の甘煮や宮崎県五ケ瀬町産のヤマメの甘露煮、そして上益城郡で育ったサツマイモを使ったきんとんなど、地元の新鮮な食材がふんだんに使われています。
これらの品々は、仲間たちの手によって心を込めて作られるため、単なる料理以上の温かみを感じられることでしょう。
倉岡幸子さんや後藤誓子さんといったメンバーたちは、飯星さんへの思いを胸に、手作りの郷土の味を大切にしています。
未来へつなぐ味の伝承
この「清和のおせち」は、単なる料理ではなく、飯星さんの思いと地域の人々のつながりを象徴しています。
おせちのセットは3~5人分で、1万5千円(送料別)という手頃な価格で販売され、申し込みは12月20日まで受け付けています。
このようなおせちを手にすることは、地域の歴史や人々の想いを感じることでもありますよね。
新年を迎えるにあたり、心温まるこのおせちを家族や友人と楽しむことができるのは、素敵な体験です。
地域の絆を育む「招福おせち」
飯星誠子さんの愛情が詰まった「招福おせち」を通じて、地域の絆や伝統が未来へとつながっていくことを願っています。
伝統を守り、新しい挑戦を続けるJAかみましきの活動は、私たちにも大きな勇気とインスピレーションを与えてくれます。
おせちを通じて、地域の繋がりや人々の温かさを感じ、新年を迎える準備を整えてはいかがでしょうか?