82歳料理家・村上祥子さんの魅力に迫る
最初の食の記憶と豊かな食生活
82歳の料理家、村上祥子さんのお話には、驚きと感動が詰まっています。
生まれて初めての食についての記憶が真っ白だという彼女。
その無垢な思い出が印象的です。
1942年、福岡県若松市で生まれ、疎開先の自然豊かな町で育った彼女の生活は、戦争の影響を色濃く受けていたことでしょう。
それでも、家にあったバターや砂糖が彼女を健康優良児に育てたのです。
当時の食糧事情は厳しく、彼女の同級生たちが痩せている中、自身は上等な服を着て、クッキリした笑顔で存在感を放っていたのです。
その豊かさは、物質的なもののみに限らず、母からの愛情が深く関わっているように感じます。
特に、八歳の誕生日にチーズをお願いしたエピソードからは、彼女の食に対する愛情が伝わります。
忘れられない鶏のすき焼き
村上さんの食の記憶の中でも特に鮮明なのは、鶏のすき焼きの光景です。
母が従兄に鶏を絞めてもらうために頼んだときの、井戸端での一部始終は、驚きと好奇心が混じり合った瞬間だったでしょう。
その日、家族が囲んだすき焼き鍋の味は忘れてしまいましたが、その光景は今でも目に焼き付いているのです。
そんな記憶が彼女の料理家としての原点や、食に対する強い思いを形作っていると思います。
特に、食材を大切にし、しっかりとした手作りの料理を大事にする姿勢が生き生きと描かれています。
日々の食事と前向きな考え方
村上さんの元気の秘密は、日々の食事や前向きな考え方にあると彼女自身が語っています。
「村上流レンチンレシピ」をはじめ、手軽に栄養が摂れる家庭料理を追求する姿勢からは、忙しい現代人にも優しさを感じます。
家事や仕事で忙しい私たちにとって、シンプルで美味しい料理が作れるというのは、心強い味方です。
また、彼女が提案する「じぶん時間の楽しみ方」は、人生の中で自分を大切にすることの重要性を教えてくれます。
料理を通じて、あたたかい時間を過ごすことができる喜びを伝えているのです。
未来への希望と生きるヒント
エッセイ『料理家 村上祥子82歳、じぶん時間の楽しみ方』は、これからの人生をより豊かにするヒントが数多く詰まっています。
彼女の物語を通じて、食に対する感謝の気持ちや、自分自身を大切にすることの大切さを見つめ直す機会が得られます。
そして、年齢に関係なく、自身の成長を楽しむことができる姿勢を教えてくれるのです。
村上祥子さんのように、日々の小さな幸せを積み重ねながら、豊かな人生を楽しむことができたら素晴らしいですよね。
彼女のエッセイを読みながら、ぜひ一緒に心豊かな生活を目指していきませんか?